著作権にまつわる新制度ができたようです

今回はちょっと真面目なお話。クリエイターさんの作品を守るための話になります。

小分けに出すなボケナス

失礼。暴言が出てしまいました。
この度文化庁の方で「未管理著作物裁定制度」が制定され、2026年度から施行されることになりました。
しかし、上のXのツイートのみが独り歩きしてしまい物議を醸しています。だから重要事項を小分けにするなとアレほど。というわけでこちらを用意しました。

官報~~~~

はい。国の法律の改正や制度の制定等の情報は官報にまず全文が掲載されます。その官報に掲載された制度の文章を一部かいつまんで出したもんだから紛糾してるわけですね。相変わらず仕事が杜撰だな
今回の制度の全文は令和7年本誌第1440号(2025年4月8日発行)に掲載されています。こちらの全文を読みながら、来年度の制度施行に向けて、今、何をしておくべきかを個人的にまとめてみようと思います。

悲しいですが私は法律の専門家ではないので読み違えたらごめんちゃい。

今回のポイント1 連絡方法と期限について

今回の制度は主にネットに転がってる管理されてない著作物を掘り起こしてみんなで使えるようにしよう! という至極迷惑な目的で作成されました。
じゃあ、そういった著作物を無差別に使っていいのかというとそうではありません。

第1条著作権法(昭和45年法律第48号。以下「法」という。)第67条の三第1項第1号(法第103条において準用する場合を含む。)に規定する文化庁長官が定める措置は、権利者情報(法第67条第1項第1号に規定する権利者情報をいう。以下この条において同じ。)を取得するために次に掲げる全ての措置をとり、かつ、当該措置により取得した権利者情報その他その保有する権利者情報に基づき著作権者の連絡先又は連絡場所を保有するに至ったときには、二以上の連絡先又は連絡場所(一の連絡先又は連絡場所のみを保有している場合にあっては、当該連絡先又は連絡場所)に宛てて連絡を行い、その到達した日から14日を経過するまでの間、未管理公表著作物等の利用の可否に係る著作権者の意思に係る応答を確認することとする。

官報 令和7年本紙第1440号 2頁

いきなり難しい文章が並びますが、要は

ということです。ここで重要なことは

連絡する先は2つ以上、回答期間は14日と短い

の2点です。30日でよかったんとちゃうか? 後ほど詳しく書きますが、国内で利用できる連絡先を2つ以上用意しておきましょう。

今回のポイント2 確認しろと指定されている場所はどこ?

一 著作物の原作品に、又は著作物の公衆への提供若しくは提示の際に、通常の方法により表示される情報を確認すること
二 広くウェブサイトの情報を検索する機能を有するウェブサイトにおいて情報を検索し、当該未管理公表著作物等の著作権者が開設していることが想定されるウェブサイト及び著作権者の委任を受けて権利者情報を掲載していることが想定されるウェブサイトを閲覧すること
三 著作権者の委任を受けて権利者情報を掲載しているウェブサイトの情報を検索する機能を有するウェブサイトにおいて情報を検索し、当該未管理公表著作物等の著作権者の委任を受けて権利者情報を掲載していることが想定されるウェブサイトを閲覧すること

官報 令和7年本紙第1440号 2頁

主にネットでの活動をされている方向けのものが並んでいます。これについては最初の文化庁のツイートの画像が一番分かりやすいですね。
作品自体にクレジットがついていたり利用規約(『無断使用禁止』、『転載禁止』等)をつけるというのは1に該当するはずです(多分)
2は我々のように個人サイトを持っている人向けの話になります。個人サイトあるならそこに掲載されている利用規約も確認せえ、という話です。1で見当たらないけど個人サイトには利用規約があった、という場合はこの時点で『管理著作物』になります。
3は私にもよくわからんッピ…。おそらく文化庁のXにある集中管理されているものにあたるのでしょうか。そうなるとPixivなどの不特定多数の人が作品を投稿できる投稿サイトのことを指しているのかもしれません。これに関してはそのサイトの利用規約をきちんと読めや、ということなのでしょう。

じゃあ作品にサインとか入れなくてよくね? と思うかもしれませんが、勝手に盗ってくやつが利用規約なんて読むわけないので今まで通り作品自体にサインやクォーターマーク、無断使用禁止などの文言を盛り込んでおいた方がいいと思います。
まとめると、

ということです。

今回のポイント3 で、連絡手段は?

2  前項の連絡は、国内のものと認められる連絡先又は連絡場所に対して行うものとする。

官報 令和7年本紙第1440号 2頁

多分YahooMailとかの国内メールサービスとかを利用すればいいんでしょうかね。これ以上の文言がないので詳細が是非欲しいところ。メールのみとか言われたら2個所以上に登録して用意しないといけないってことですもんね。労力が半端じゃねえ。


「クリエイター」にかかる点は以上の3点が主になります。
後は利用する側の条文ですね。
今回は所謂「ネットに転がってる著作者のわからんものをどうにかしよう」という趣旨で作られたものだと思います。
実は著作権法自体にこうした「著作者わからんし使おうにも連絡とれんのだけど」という場合にはどうすればいいか、という条文がきちんとあるんです。

第六十七条 公表された著作物又は相当期間にわたり公衆に提供され、若しくは提示されている事実が明らかである著作物は、著作権者の不明その他の理由により相当な努力を払つてもその著作権者と連絡することができない場合として政令で定める場合は、文化庁長官の裁定を受け、かつ、通常の使用料の額に相当するものとして文化庁長官が定める額の補償金を著作権者のために供託して、その裁定に係る利用方法により利用することができる。
2 国、地方公共団体その他これらに準ずるものとして政令で定める法人(以下この項及び次条において「国等」という。)が前項の規定により著作物を利用しようとするときは、同項の規定にかかわらず、同項の規定による供託を要しない。この場合において、国等が著作権者と連絡をすることができるに至つたときは、同項の規定により文化庁長官が定める額の補償金を著作権者に支払わなければならない。
3 第一項の裁定を受けようとする者は、著作物の利用方法その他政令で定める事項を記載した申請書に、著作権者と連絡することができないことを疎明する資料その他政令で定める資料を添えて、これを文化庁長官に提出しなければならない。
4 第一項の規定により作成した著作物の複製物には、同項の裁定に係る複製物である旨及びその裁定のあつた年月日を表示しなければならない。

e-Gov法令検索 著作権法より

きちんと届け出をすれば利用を認めるけど、利用料は取るし国に払ってね、という決まりになっています。
そういう観点から見るときちんと著作者の意思を確認してから利用してもらうことで著作物の使用料や権利を著作者に還元しよう、というネット社会に合わせた制度なのでしょうが、連絡なかったし~で悪用する人は必ず出てくるでしょうね。
そういった場合に詳細を知っているかつ、対応を取っていれば「この制度は確かにこうなっていますが、作品に利用規約を簡易的に書いています。プロフにも利用規約を詳細に書いているので『未管理著作物ではありません』」とカウンター決められるので今のうちから対策することをおすすめします。

難しいこと話したので疲れたので僕は寝ます。ではノシ

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